学祖 簡野道明

簡野道明 略歴

 教育者・漢文学者。慶応元(1865)年~昭和13(1938)年。伊予吉田藩士(愛媛県)の家に生まれる。16歳から愛媛県の開明学校、予子林高等小学校等の訓導、校長を歴任。のち上京して東京高等師範学校(現 筑波大学)に学び、卒業後、東京府師範学校(現 東京学芸大学)の教諭、東京女子高等師範学校(現 お茶の水女子大学)の教授となる。50歳を期に教授の職を辞し、「もっと多くの人々に、後々の世までも為になる教育をするには『本』を書く以外にはない」との考えから、著作研究に没頭し、数多くの検定漢文教科書・注釈書・辞典を執筆する。特に、着想から20年以上をかけ独力で完成させた漢和字典『字源』は、その使いやすさから300版以上を重ねるロングセラーとなり、現在でも専門家から高い評価を受けている。また多くの著作・研究の業績から、近代漢文教育のパイオニアと称されている。

道明先生の遺された数多くの著作物