「清・慎・勤」は、学祖 簡野道明先生の座右の銘です。これについて道明先生は、書の中で「右の三文字は、中国の思想家 呂本中が役人の守るべき道とされたものである。されば、この三つの徳の力は、広大なものがあるから、すべての人が、この言葉を旨としておのれへの命をよく奉じ、つねにこの精神にしっかり拠るべきである。そうすれば官界は至極おだやかなものになろう」と書かれています。
呂本中は役人の心構えを説いたものですが、道明先生は広く世のために尽くす者の心構えとして、この三文字をご自身の座右の銘として心掛けていたようです。
なお、それぞれの字義については、先生の漢和字典『字源』から以下一部を引用します。
学園訓
学祖 簡野道明先生の座右の銘「清・慎・勤」
「清」 | 「慎」 | 「勤」 | |||
「清」 | ○きよし、いさぎよし ○すむ 水が清くすむ ○きよめる ○あきらか、しづか(静)たひらか(平) 「清安」…いさぎよく和らぐ 「清温」…きよらかにしてやさし 「清爽」…心がきよくさわやか 「清深」…すみてふかし 「清慎」…潔白にしてつつしむ 「清浄」…きよくしてけがれなし 「清正」…きよくしてただし 「清楚」…きれいにさっぱりとする 「清直」…いさぎよくただし 「清白」…いさぎよし 「清明」…きよくあきらか 「清麗」…きよくうつくし 「清廉」…いさぎよし |
「慎」 | ○つつしむ、つつしみ ○まこと(誠)にする ○しづか ○おもふ(思) 「慎厚」…つつしみぶかくおもおもし 「慎選」…つつしみえらぶ 「慎密」…つつしみぶかし 「慎慮」…謹みておもんぱかる 「慎言」…言を謹みてみだりにいわず |
「勤」 | ○つとむ、つとめ ○はたらく ○ねんごろ、厚意にて人を待つ ○いたはる、たすける ○くるしみ、くるしむ 「勤学」…せいだしてまなぶ 「勤苦」…ほねをりくるしむ 「勤行」…つとめておこなう 「勤懇」…ねんごろ、至誠の心をつくす 「勤勉」…つとめはげむ 「勤労」…つとめくるしむ |
道明先生直筆の「清・鎮・勤」の書
(愛媛県宇和島市立簡野道明記念吉田町図書館所蔵)
(愛媛県宇和島市立簡野道明記念吉田町図書館所蔵)
校 章
“鏡に三つ柏”を組ませた校章。
本学園の校章には深い意味が込められています。鏡は朝夕姿を整え、心を正すためにむかうものです。また古くから鏡は女性の魂として尊ばれてきました。このような意味合いを持つ鏡を背景に、学祖・創立者の家紋である三つ柏を配したのが本学園の校章です。
鏡がくもっては姿をはっきりうつすことができず、心がくもっていては善悪を正しく判断することはできません。本学園の園児・生徒・学生は、姿も心も美しくあってほしいという願いを込めてデザインされたものです。